相続対策 保険

保険で相続対策ができる!? 遺族の負担を極力減らす保険の活用方法

相続税の改正によって、相続税の納税義務者が増えているそうです。相続税の対象になる金額が低くなったので、あなたの配偶者やお子さんも将来納税義務者になるかもしれません。
現在、相続税対策の様々金融商品がありますが、ここでは生命保険で相続対策する方法を紹介します。
もしかしたら相続と保険、というと何か悪いことに使うの?と思うかもしれません。
そうではなく、生命保険金に対する相続税の非課税枠を使って節税して現金を極力遺し、納税資金に生かしたり円滑な相続になるよう、保険を活用することが目的です。

相続税の対象者が増えます

厚生労働省が令和元年12月24日に発表した「令和元年人口動態統計の年間推計」によると
日本在住の日本人の死亡人数(推計)は1,376,000人で、平成30年の確定死亡者数より13,500人ほど増えるようです。
人口動態総覧の年次推移のグラフを見ると、昭和55年頃から死亡者数は増え続けていますが、実は相続税の対象者が増えるのは死亡者数の増加によることが主な原因ではありません。

相続税が改正されています。

少々古い話ですが、平成26年末までの相続税の基礎控除額(ここまでは無税です的な金額の上限)は
◆5,000万円+(1,000万円 × 法定相続人の数)でした。
しかし、平成27年1月1日の改正で
◆3,000万円+(600万円 × 法定相続人の数)
と基礎控除額が減額されてしまったので、相続税の対象者が増えることになったのです。

例えば、被相続人(亡くなった方)、その配偶者、子供2人の、法定相続者が3人の場合
◆平成26年12月31日まで
5,000万円+(1,000万円 × 3人)=8,000万円までなら相続税の対象になりませんでした。
◆平成27年1月1日から
3,000万円+(600万円 × 3人)=4,800万円までなら相続税の対象外と下限が低くなり、対象者が増えることが解ります。

相続税の納税資金の準備はしていますか

被相続人が相続税対象となる財産を残して他界した場合、相続人は相続税の支払義務が生じます。
ですが、相続した財産が土地家屋で換金性がかなり低く、そこに住み続ける必要があるのに、納税資金が残っていない場合は、どうすればいいでしょうか。
最終的には物納になるかもしれません。
相続税の改正での納税義務者が増える一方ですが、被相続人になる人が納税資金の準備をしていないと、後々相続人になる配偶者や子に迷惑を掛けるかもしれません。

相続に保険を使うメリットは

相続人になるべく迷惑を賭けないよう相続対策をするために、保険を活用する話はよくあります。メリットとして
・納税資金に充当できる
・生命保険がみなし相続財産になるので節税出来る
・遺産相続で発生する身内の争いや納税資金の不足を回避する
このような効果を期待できます。

生命保険金のみなし相続財産の条件は?

死亡保険金が振込まれて納税資金できるとか、遺産の引き継ぎで起こる身内の喧嘩を防ぐことが出来るのはよくある話なので割愛して、節税の話をしましょう。

みなし相続財産にとして認められているのは、「生命保険金」と「死亡退職金」の2種類だけがます。
生命保険金の場合
・被相続人が契約者であること
・被相続人の死亡を原因として支払われた保険金であること
の2条件があり、さらに
・本来は相続財産では無い
・被相続人の死亡を原因として、相続人が受取った財産
という細かい条件も合致することが必要です。

みなし相続財産は減額できます

例えば、ご主人・奥様・子供2人の家庭で、ご主人に万が一があったとします。
生前に、死亡保険金2,000万円の終身保険の契約者(保険料を支払う人)=ご主人、被保険者(保障が掛かる人)=ご主人、死亡保険金受取人=奥様という契約をしていました。
ご主人が他界して、奥様が受取った終身保険の死亡保険金2,000万円が、みなし相続財産になります。

みなし相続財産特有の非課税限度額を適用して、減額された相続財産とすることができます。
非課税限度額=500万円×法定相続人の数 です。

死亡保険金は奥様だけが受取ったので、2,000万円−(500万円×1人)=1,500万円となりそうですが、「法定相続人」は奥様と2人の子の、合計3人です。
よって2,000万円の死亡保険金は、2,000万円−(500万円×3人)=500万円とみなされ(減額され)ます。

みなし相続財産の利点は「節税」です

相続財産が死亡保険金の2,000万円だけだった場合は、500万円×10%=50万円が相続税額になり、2,000万円−50万円=1,950万円が残ります。
もし被保険者の現預金で2,000万円を相続した場合、1,000万円超3,000万円の税率が15%で控除額が50万円なので、2,000万円×15%−50万円=250万円の相続税で、1,750万円が残ります。
同じ2,000万円でも、現預金を相続するより、みなし相続財産たる死亡保険金で相続した方が、節税効果があるのです。

みなし相続財産イイネ、加入するぞ!は無理がある

生命保険で相続対策することは、みなし相続財産になること以外にもいろいろメリットがあります。
ですが、それぞれの家庭の事情なども踏まえた上で、ファイナンシャルプランナーや、保険のプロなどに相談した方が良いと思うので、割愛します。

相続を意識する年齢になると、健康上の問題や保険料の問題などで新規に保険に加入するのは難しくなります。
試しに50歳男性、非喫煙優良体割引が効く定期保険で、保険期間・保険料支払期間が90歳まで、死亡保険金2,000万円で試算すると、月額保険料は約25,000円でした。
これを90歳まで続けたとして、月額25,000円×12ヶ月×40年=1,200万円が支払保険料の総額ですが、もしこの男性が91歳で他界したら全額水の泡です。

相続対策の保険があります

上記の例はかなり極端ですが、とは言え子育て時期が終わると不要になるのが定期保険なので、相続対策の保険として考えるなら終身保険が妥当でしょう。
最近は相続や老後資金用の終身保険や養老保険が各社から発売されています。
以下に、その大まかな概要を紹介します。

相続用に特化した保険

相続対策に死亡保険金を極力大きくする目的の保険もあります。その多くは日本より良い利率が見込めるドル建て運用の保険、つまり外貨建て保険です。
お金を遺す為の保険を外貨建てにすることに抵抗感があるかもしれませんが、為替差損対策を組み込んでいる商品が多数です。
具体的な例として、ある保険会社の無告知で加入出来るドル建ても選べる終身保険を短めに紹介します。

上限90歳で無告知の終身保険

窓販保険商品専門の生保会社の、「通貨指定型の積立利率変動型終身保険」は健康告知無しで90歳まで申込可能です。
・相続を見据えて死亡保険金を極力増やす
・老後資金を育てる
のどちらかを選べます。

保険料は一回払い100万円から

保険料は一時払い(契約時に全額一回払い)で、保険料を支払う通貨は円貨・米ドル・豪ドルのいずれかを選ぶ事が可能で、保険の運用通貨は支払通貨とは別に選ぶ事が出来ます。
例えば保険料を円貨で支払って、運用は高い金利を狙って米ドル建て、ということもできます、というより多分、円払いをして米ドル建て運用をするのが一般的と思われます。
一時払保険料の最低金額はそれぞれ100万円、1万米ドル、1万豪ドルです。
もちろん通貨選択型なので、安全性を優先して円貨建て運用も可能でです。

死亡保険金に最低保証が付きます

例えば死亡保険金重視の運用をするとして、この保険は契約日から2年を経過すると、急激に死亡保険金額が増える特徴があります。
そんなに増えない契約後2年の間に被保険者に万が一があった場合、為替差損で元本割れが起こったら嫌ですよね。
ですが、外貨建て運用をした場合の為替リスク対策もされていて、運用通貨を米ドル又は豪ドルにした場合は特約を付加することで、死亡保険金は一時払保険料の円換算額が最低保証されます。

例えばこの商品に加入するとき、一時払い保険料を1,000万円の円貨で支払い、運用通貨を米ドル建てにします。
契約後2年以内に被保険者が死亡したときの為替レートが悪く、米ドル建ての死亡保険金が円換算で1,000万円を割っていた場合でも、円貨で1,000万円を支払ってくれるのです。
また、契約から2年経過後は「死亡保険金額が、指定通貨建で一時払保険料より確実に増えます」と、パンフレットに明記してある、ある意味強気な終身保険です。

相続用の保険は比較して選びましょう

短めに紹介すると書いておきながら結構な文字数になりましたが、相続対策としてある程度の年齢からでも加入出来る終身保険はいろいろなものがあります。

元本割れの保障や回避策が盛り込まれている

為替差損による元本割れを「保証する方法」は、保険料を払い込んだときの円貨で保証する、あるいは一時払いした保険料をドルに換算した額を当該ドルで保証する方法などがあります。
また、為替差損を「回避する方法」は、年金の受取りなどで年に一回のドルを円貨に換算するときのレートが悪い場合に、次の受取り時に繰り越すなどの「繰越し型」が主流です。
その回避方法は例えば
・ドル運用している資金を分割受取りする時に都度円貨に換算する場合は、その回数を年に2〜12回など細分化することで、複数回繰り越しても次の受取りまで1年待たずに受取ることが可能。
・上記とは全く別の方法で、ドルで運用して、先に決めておいた一時払い保険料の110%や120%などの倍率に達したときに運用資金全額を円貨に変換することで以後の為替差損を回避。
このように、保険会社や商品によって違う方法がとられますが、回避策が全く組み込まれていない猪突猛進型の保険も少数ながらあります。

資金の増やし方も様々

さらに言えば、一時払保険料(運用資金)の増やし方も、4〜10%程など少額を変額運用し、残りを定額運用することで大きな効果を期待する方法や、安全性優先で全額定額運用など様々です。
資金を増やす際の余計な手間がかからない仕組みもあります。
先に書いた、一時払い保険料の○○○%の目標値の達成を毎日見張る必要が無く、設定した目標値に達すると自動で円貨に換算して確保してくれる、楽々運用が出来る保険は多数あります。

複数社の保険のシミュレーションが大切です

このように、相続対策の保険はドル建てが多く、運用方法や為替差損の仕組みが少々細かいのでそれらを理解する必要もあるので、保険のプロにアドバイスして貰うのは必須です。
ただし、保険会社の営業職は自社商品のみの説明と販売が許されているので、複数社の保険を比較するのであれば、保険の無料相談が良いでしょう。

相続対策の保険は加入してからすぐに解約したくなるような後悔を、絶対にしたくないですよね。
でしたら、複数社の保険商品の資金の増えかシミュレーションを見せて貰ったり、他の相談者の傾向など参考になる意見をアドバイスして貰える保険の無料相談は、オススメです。